新宿ゴールデン街~四季の道・・・消防は?
新宿ゴールデン街~四季の道・・・消防は?
ゴールデン街の火災は死者がでなくてまずはホッとしました。
しかし二つの意味で残念です。
ひとつは歴史ある繁華街が縮小していくこと。
もう一つは、繁華街の防災体制がまた問い直されること、です。
ゴールデン街は既に出来上がっている街ですし、風俗営業ではなく深夜酒類提供飲食店が多いことなどで、新規の申請など我々の仕事はあまりないのですが、写真の四季の道を通って垣間見ています。四季の道は、我々が仕事を頂く歌舞伎町と、ゴールデン街の間に有る遊歩道です。実際は写真ほど清潔な綺麗な道、とは言い難いですが、歌舞伎町のコンビニエンスストアはほとんどがトイレを貸してくれないので四季の道の公衆トイレを使ったりしています。
銀座に居て、相次ぐ再開発で銀座もホテル、物販店ばかりになっていく様子を見ていると、銀座のクラブ文化は将来どうなってしまうのだろう、と懸念している中、今回のゴールデン街の火災、跡地はちゃんとまたゴールデン街として復活できるのでしょうか?
さて、繁華街の防災体制についてですが、こちらは今日、実査だった銀座の40~50坪有る大型のクラブです。
綺麗なママもスタッフの方々も大張りきりです。
警察の検査は我々ですからあっという間になごやかに済みました。
消防さんの検査も、区役所建築課の検査も現地では順調だったのですが、お帰りになられた後で建物の履歴を調べられ、「既存不適格」には該当しない、ということになりました。「既存不適格」とは、どんどん厳しくなっていく建築基準法に照らすと現在の法では不適格だが、建築時においては適格だったのだから勘弁してあげよう、というものです。SRC(鉄筋鉄骨コンクリート)造の3階だったのですが二方向避難として避難上有効なバルコニーと避難器具がいる、という指摘です。現状のままだったら「既存不適格」で済んだんですが、前の営業者が避難口・避難設備を設置していた、よって現在の店も同様の構造を求める、ということになってしまったのです。
年々、消防法、建築基準法の検査は厳しくなり続けているので、「前、大丈夫だったから、今度も大丈夫。」とは単純に考えず、内装工事を入れるのであれば、施工業者様にしっかり事前に、建築課への届出、消防との事前相談をして頂くよう、強くお勧めいたします。